Music Festival in Northern California
2002年6月、BALANCE誌掲載
北カリフォルニアの夏は爽やかこの上ない。潮流の影響で、海岸に近い地域は霧が発生し、寒い日さえある。内陸は乾燥しきっていて暑いが、夜は過ごしやすい。シェラネバダ山脈の山中やサンフランシスコ郊外の公園などで、キャンピングを兼ねた様々なフェスが毎年行われている。各フェスは内容、傾向と共に独自の雰囲気と客層を確立しつつある。
集まったライクマインデッドな人々が、笑顔とポジティブなバイブレーションを持って大自然の中で夏を謳歌するスペースに身を置くだけで、大きな家族を持ったような安心感、信頼感、満足感を得る事が出来る。観客同士が見慣れた顔となり、出会いや親交も助長される。また、夏休み中は子供連れの家族も気兼ねなく参加できる環境は不可欠で、フェスのセールスポイントとさえなっている。
これら全ての要素を繋いでいるのは、言うまでもなくハイクオリティーの音楽だ。ミュージシャンにとって、フェスティバルは知名度を高める機会でもあり、新しいバンドにとっては登竜門的な意味を持つだけにフェスに招待される意義は大きい。それだけにホットで手抜き無しの全力を挙げた演奏をする。
早朝まで行われるレイトナイトはフェスのハイライトでもあり、日中の比較的短時間の演奏とは異なる高濃度ライブだ。
ジャム系フェスでのもう一つの魅力は、集ったアーティスト達が即時的にコラボレーションを展開し、文句無しの楽しさを提供してくれる事だろう。昨今競争が激しくなったとも思えるジャムシーンでは、アーティスト間の連帯、友情、協力が自由に生まれ、さらなる可能性の源泉となる。ライブ、インプロビゼーションを拠り所とするアーティスト達特有の輪の広がりだ。
そんな数日を過ごした観客は、新たな友達やサウンドとの出会い、翌年のフェスへの期待、帰宅後の熱いシャワーとベッドを胸中に抱いて帰途につく。
文 by wolf
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